路地の屋台で、人間の肉を焚火で焼いたものをたべる。よく焼けた魚のような味で、香ばしくて美味しい。道行くひとも集まって、可なりの人気店。一人の人間の胴体を、他のお客と分け合ってたべる。べつの店でも食べてみたい、とインターネットで見つけた店を予約。おとうとと向かうと、すごく空いてて他に客がいない。振舞われた肉も生焼けで、どうにも箸がすすまない。見かねた店主が「味噌(脳)のぶぶんと肉を一緒にたべると、さんまのようで美味しいですよ」とおすすめしてくるけれど、気持ちがわるい。

この不味い二軒目は、ひんやりしたタイル貼りで学校の給食室のような部屋に有る。肉のほとんどを残して、おとうとと窓から抜けだすことにする。サッシに手をかけると、屋根の軒から蛍光ピンク色の塗料がぽたぽたと垂れおち、手の甲についた。

いつのまにか友人と一緒に居て、これから関西方面に行こうと提案。切符を買って<新幹線>に乗り込むと、それは象のせなかで有る。係員の女性は、初対面のはずだが何処かで会ったことが有るきもする。すごくなれなれしい人で、「わたしたち超近所に住んでるね」とか話しかけられる。象のせなかから公園が見える。公園には小さな滝が有って、足首までの浅瀬と、胸まで有る滝壺、ふたつの水たまりが有る。その両方に何人も、赤子をかかえた女性たちが漬かっている。「ここは昔から、赤ちゃん連れのさんぽに丁度よい公園なのですよ」と象使いの係員女性に説明すると、まるで興味のなさそうに「ああそう」と返事された。ふと「あした朝から仕事なのに、いまから関西に行ったら日帰りできないな」と考える。